こんにちは。
FP相談ねっと認定FP 寺田紀代子です。
保険販売系FPとして、青森県弘前市で保険を含めたご相談を承ってます。
前回、損害保険の証券のまとめ方をお話ししました。
証券集めてみましたか?集めたら、チェックしていつでも出せるところに、保管しておきましょうね。
今回は、生命保険のまとめかたについてお話しします。
生命保険もご家族で共有することは大事ですが、保管の仕方が少し違います。
損害保険は補償、生命保険は保障
保険証券をよく見ていただくとわかりますが、損害保険と生命保険のほしょうの漢字が違うのはご存知でしょうか?
損害保険は補償、生命保険は保障です。
補償は、損害を償う⇒損失を補償する。災害の補償をする。のように使い、償い、補う保険です。
保障は、安全を守る⇒生活や命を保障する。のように使い、障りを保つ保険です。
保険としてひとくくりにしてしまいがちですが、損害保険と生命保険は性質が違うんですね。
現在は損保も生保もどちらも販売する代理店が多くなっていますが、当初は垣根があり、どちらも販売することはできませんでした。その位、文化も違うし、性質の違う保険です。
損害保険は、基本損害賠償の保険です。他人に迷惑をかけてしまった時にお支払する、個人賠償保険を、2件、3件入っていても、2倍3倍お支払することはありません。あくまでも損害賠償認定された金額をお支払するまでです。
対して、生命保険は自分を守ることが基本の保険です。死亡保険金を決める目安はありますが、これはご本人の希望で設定するもので、決まりはありません。300万円の死亡保険3件入っていれば、合計900万円支払われます。あなたの価値は500万円ですから、500万円しか払いません。のようなことはありえません。支払の要件を満たせば、ご契約の保険金額をお支払するのが生命保険です。
損害保険はご家族共有して、家族のファイルとして保管しておくと便利です。とお話ししました。横割りですね。生命保険は縦割り、1人づつのファイルで管理することが必要です。
1人に1つのファイル
生命保険に加入する時、どのような経路で加入されたでしょうか?
親の知り合い、損害保険の代理店、職場に来ている保険屋さん、銀行の窓口、ショッピングモールの保険の窓口、ネット通販などなど、いろいろな窓口がありますね。保険会社も様々。窓口は一つだとしても、保険会社は別々にチョイスして加入するケースもあります。
保険証券は、どのように保管されていますか?
保険会社によっては、とても立派な証券ファイルをくださるところもあります。
生命保険というと、死亡保障、医療保障、がん保障、就労不能保障、積立系の保険など、おひとりで何件も、何社も加入していることもあります。
集めてみたら、いくつも証券ファイルがあって管理がしづらくなっていないでしょうか?
損害保険の時と同じ、必要な書類はわずかです。市販のファイルカバーでも構いません。1つのファイルにまとめましょう。
必要な書類は?
生命保険証券入れをおひとりに1つ用意してください。
と申し上げましたが、入りきらない!というほど、過去の履歴をすべて保管してらっしゃる方がいます。これは、スリム化しましょう。
とはいえ、保険会社から送られてくるものは、みんな大事そうで捨てられない。お気持ちはわかります。
どれを捨てていいか。
・保険証券ーこれは大事です。途中で住所の変更、保障内容の変更などがあった場合、新しい証券、または変更内容の書類が送られてきます。一緒に保管しましょう。
・申込書、告知書、設計書、パンフレット、約款ー保険証券だけでは、詳しい内容がわかりません。申し込みの時の設計書が一番わかりやすく書かれています。捨てずにとっておきましょう。
・保険契約確認のご案内ー長期契約なので毎年確認のためにどの保険会社も必ず送られてきます。新しい案内が送られてきたとき昨年の書類は廃棄して大丈夫です。
最近は、ペーパーレスでの手続きが主流になってきています。保険成立後に送られる書類に、申込書類を閲覧できるIDやパスワードが同封されていることが多いですので、紛失しないようにしましょう。
集めてスッキリさせたら見直し
毎年更新する損害保険に比べて、保管書類が少し多いですが、1人に1つのファイルにすると、だいぶスリムになるはずです。
まとめてみると、入りすぎていることがみえたり、古いタイプの保険で今の医療制度に合っていないことに気づいたりします。
1つでも気づきがあったら、見直すことをお勧めします。
生命保険は、解約や減額はいつでもできますが、増額や保障期間の延長などは、いろいろな制限があり、告知も必要ですし、新たに入り直す必要がある場合もあります。面倒と思われるかもしれませんが、いざという時、使い勝手の悪い保険では、毎月払っている保険料が無駄になってしまいます。
物の整理が終わったらぜひ、保険の整理もしてください!