確定拠出年金相談ねっと認定FPの野原です。
今回は、いま話題の個人型確定拠出年金(以下イデコ)ではなく、
企業型確定拠出年金を中心としたお話です。
「 誰でも確定拠出年金 」時代到来ということで、
最近はイデコがずいぶん話題になっています。
ただ実際には、
・企業型確定拠出年金の加入者
・企業型確定拠出年金の加入者だったものの、転職により個人型や運用指図者になっったかた
が圧倒的に多いかと思いますので、今回は「 企業型 」にスポットをあててみます。
ちょうど、小雪さん、伊藤淳史さん主演の日曜ドラマ「 大貧乏 」が始まりました。
権力者の欲により無一文に追い込まれたシングルマザーが、理不尽な社会に立ち向かう奮闘劇です。暴れん坊な息子とおてんば盛りの娘を抱え、慌ただしい日々を送る主人公。ただでさえ忙しいのに、勤めていた会社が倒産・・・
そのため、小雪さん演じるゆず子の社内預金312万円が、返ってこないことになってしまいます。
ドラマの世界なので、かわいそぉ~ですんでしまいますが、
正直僕だったら、リスク分散の観点から、
お金に余裕のないうちは、給料以外のお金を会社に頼ることはしません。
真面目に働く気がないとか、会社を良くしようとしていないということではないんです。
自分の勤務する会社に依存しすぎないようにしたいんですね。
「 貯蓄 」において最も重要なことは「 長期継続 」なので、
それを邪魔する可能性のあることはあまりやりたくないんですよね。
※ご参考までに、僕が「 貯蓄 」にこだわる理由はこちらをご覧ください。
テーマ:お金の話って、いったいなに?
※「貯蓄」とは、経済的リスクを減らすために、あなたにあったやりかたで、資産(預貯金・生命保険・債券・投資信託・株式・家賃をとれる不動産)をコツコツ貯めて、より高いパフォーマンスをめざすことです。
また、昨年10月に企業型確定拠出年金を導入したばかりの東芝が揺れています。
東証2部におちてしまうのか?
倒産?
NECと経営統合?
あるいは日立と?
などなど、噂が飛び交っているようですし、
株価もちょっと大変な状況で、日経平均と比べても悲惨な動きをしており、
日経平均より、30%程度下回っています。
東芝
日経平均
比較
個人的には、証券時代に最もお世話になった銘柄のひとつであり、
パソコンも東芝製で、とても大好きな企業のひとつなので他人事ではありません。
しかし、東芝グループ全体の確定拠出年金加入対象者は約95,000人いるそうなので、
「 え、じゃあ企業型確定拠出年金は、倒産したらどうなってしまうの? 」
と、ちょっと気になったかたもいるかもしれませんね。
結論からいってしまいます。
倒産や業績など、会社の状況に左右されることなく、企業型確定拠出年金の残高は、全額保護されます。
もっと正確にいうならば、
年金資産は信託銀行等の資産管理機関が管理し、会社の財産とは明確に分別されていますので、勤務先の会社が破綻しても積み立ててきた年金資産は保全されます。
ということなのです。
※話がちょっとそれますが、公的年金と同様に、
差し押さえや没収の対象にもなりませんので万が一のための破産対策・老後対策としても有効です。
個人事業主の個人型確定拠出年金だろうが、経営者の企業型確定拠出年金だろうが同様です。
だからね、確定拠出年金は老後資金対策において、
最も優先させるべき資産運用方法だと思ってるんですね。
じゃあ、ちょっと待てよ?
信託銀行などの資産管理機関が倒産したらどうなるの、という疑問もでてくるでしょう
じつは確定拠出年金を運営するにあたり、
企業以外に関わってくる「 金融機関 」がいくつかあるんです。
ここに関しては、イデコとも共通する部分です。
企業型と縁のないかたでも参考にしていただきたいのですが、
詳細は次回ご紹介しますね。