こんにちは、確定拠出年金相談ねっと認定FPの末次ゆうじです。
iDeCoの口座だけ作るという考えはNG
個人型確定拠出年金の加入枠が拡大され、ご相談が多いのは、
公務員の方です。また、その配偶者からの問い合わせが増えてきました。
特に公務員は、共済年金から2015年10月以降は厚生年金に加入し、
2階部分の年金は厚生年金に統一されました。(年金の一元化)
よって、共済年金の3階部分(職域部分)が廃止され、新たな3階部分
として年金払い退職給付が創設されました。
このような背景からも、公務員も公的年金の不安を、国が用意してくれた
公的年金の上乗せ制度である、「自立型自分運用年金」(=iDeCo)
に興味をもち、iDeCo(個人型確定拠出年金)を始めた方も多いの
ではないでしょうか?
また、公務員の配偶者の方や、専業主婦の方も気になっている方は多い
でしょう。ずばり、現在様子を見ているという方もいるのでは?
様子を見ている方は、この制度をよく理解しないまま、安易に口座だけ
開設するのはNGです。
毎月の掛金最低5,000円は、積立資金がかかりますし、特に所得がない
専業主婦の方は、よく理解した上で、ご自身にとってメリットがある
とご判断されるまでは、じっくりご検討なさった方がよろしいかと思います。
優遇税制ありきもNG
iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリットといえば、何といっても
税制優遇が他の制度や金融商品と比較して多いことです。
中でも、毎月拠出する掛金が全額所得控除になる、つまり自分の
老後のために積立していけば、税金を戻しますよ。というのですから
老後の資産形成という目的なら使わないと”もったいない”という
ことになるのです。
➀毎月の積立(拠出)=元金
➁優遇税制(税金が戻ってくる)
➂運用益(不確定ではあるが期待もできる)
④口座管理手数料(毎月かかる)
ただ、所得控除による税金の還付のメリットは大きいですが
この節税メリットのためにiDeCo(個人型確定拠出年金)を
始めるという考えはNGです。
とくに専業主婦の方は、所得控除のメリットはないので、
あくまでも老後資金を貯めていく手段の一つとしてまずは
考えてみてください。
専業主婦の方は、iDeCoは向かないの?
また以下のような質問も多いです。
専業主婦Aさん:「私は、所得控除がないので、iDeCoよりも
NISA(ニーサ:小額投資非課税投資)の方がいいですか?」
という質問です。
これも、ある意味、「税制優遇ありき」
という考え方ですね。
専業主婦の方からの質問を原因解明すれば
「資産を運用して増やしたい」
⇓
「この先の老後が不安だから」
⇓
「年金だけでは生活できない」
このような思考回路になっている方が多いです。
だったら、まずは、60歳まであと何年あるかにもよりますが
毎月継続的に積立できる、
iDeCo(個人型確定拠出年金)の方を
優先すべきだと考えます。
専業主婦がiDeCoに加入するメリットは?
所得控除のメリットこそありませんが、NISA(小額投資非課税投資)と同じ
運用益が非課税(運用益が非課税なので効果的に増やしてくださいね)
や受取時に優遇策(税金がかからない場合もある)のメリットはあります。
専業主婦の方は、将来のためにこっそり堅実預金している方も多いのではない
でしょうか? そうです。
「へそくり」 です。
案外、預貯金として保有している
方も多いと聞きます。
奥様が家計のやりくりの中で貯めている「へそくり」は、奥様の名義でも
夫婦の共有財産です。
ですから、へそくりをイデコ(iDeCo)口座をやっていく方法は、資産形成と
資産運用の両方ができるいい手段だと思いませんか?
『へそくり自分専用イデコ口座』
銀行預金なら『へそくり』も夫の財産分与の対象になりますが
『へそくりiDeCo口座』は、奥様のものに変身します。
(イデコの年金資産は分割の対象外です)
あくまでも、夫婦仲良く老後を過ごすための口座という
意味で「へそくりをイデコへ」(=貯蓄から資産形成へ)いかがでしょう?
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