「確定拠出年金と夢プラン設計士」 専門家の
ファイナンシャルプランナーの 末次祐治 です。
企業型DCの加入者の方が20倍も多い
確定拠出年金(DC)は、法改正で、2017年度から
専業主婦(夫)や公務員の方など新たに加入対象になる
ことで、個人型DC(イデコ)が注目されていますが、
加入者全体で見れば、個人型が約28万人に対して、
企業型は約581万人の加入者で企業型が20倍も
多いのが現状です。
(2016年10月現在・厚生労働省年金局のHPより)
よって、個人型が注目されていますが、実際は
企業型DCの加入者数が多いことから、今後どのように
受け取ったらいいか?受け取り時の相談が増えてくると
思われます。
DCの受け取り時は3種類
確定拠出年金(DC)で年金を受け取る(=給付)は3種類あります。
➀老齢給付金
➁障害給付金
③死亡一時金
今回は、①の老齢給付金を見ていきましょう。
60歳以降の老齢給付金の受取のイメージ図です。
受け取り方は3パターンあります。
➀一時金 (いっぺんにもらう)
➁年金 (こつこつもらう)
③一時金と年金の組み合わせ (併用)
受け取り時は、ご自身のライフスタイルに合わせて選択
できますし遅くとも70歳までに受け取りを開始すればいい
のでそのまま運用指図者として運用を続けことも可能です。
(運営管理手数料がかかります、企業型DCは会社の規約をご確認ください)
年金受け取り時の税金
➀一時金で受け取る場合
一番多いのがこの一時金で受け取る場合です。
これは「退職所得控除」という優遇があるので
税金がかかならい場合もあるのです。
例 大学卒業後22歳から定年の60歳まで38年間、勤務した場合
退職所得控除は、2060万円になるのでこれ以下なら
税金はかかりません。
➁年金で受け取る場合
年金で受け取る場合は「雑所得」になり(公的年金と同じ)
ご自身のもらう年金や他の所得により変わり税金はかかり
ますが公的年金等控除があるので優遇されています。
注意が必要なのは、企業型は、終身年金など受け取れる
年金の種類が多いので会社の規約でご確認ください。
※公的年金等に係る雑所得の金額の計算方法はこちらをご参考ください
(65歳未満か、65歳以上かで控除額がかわります)
③一時金と年金の組み合わせ(併用)
この併用タイプは、
➀最初に一時金で受け取り残りを年金で受け取る
(一時金⇒年金)
➁最初は年金で受け取り残額を一時金で受け取る
(年金⇒一時金)
2パターンがあります。
注意が必要な場合
➀確定拠出年金(DC)以外の退職一時金がある場合で
同じ年に一時金として受け取る場合は、加入年数は長い方の
年数でカウントされる。
例)・確定給付型企業年金(DB) 38年間
・企業型確定拠出年金(DC) 20年間
の場合、38年間の勤務で退職所得控除をカウントできる
➁確定拠出年金(DC)以外の退職一時金がある場合で
それぞれ別々に一時金で受け取る場合は注意が必要です。
退職所得控除が重複して使えない点に注意が必要ですが
ちなみに退職所得控除を使うには
例)・確定給付型企業年金(DB)や中退共の退職一時金の場合
⇒5年の間隔が必要です
・企業型確定拠出年金(DC)を一時金で受け取る場合
⇒15年の間隔が必要です
これは確定拠出年金(DC)の一時金は受給の権利が発生した時から
10年間は請求権が存続するため(=60歳~70歳までに請求すればいい)
で、退職所得控除の二重適用を国がさせないようにしているためです。
国税庁のホームページの
No.2735 同じ年に2か所以上から退職手当等が支払われるとき
の ③ をご参照ください。
↓
尚、上記期間内での一時金での受け取りになりますと
退職所得控除が使えないので、受け取った一時金の半分が
退職所得となり税金がかかります。
例えば、確定拠出年金(DC)が1000万円を60歳以降に一時金と
して受け取った場合は、500万円が退職所得になって、
所得税20%、住民税10% 計30%の課税で150万円が税金として
源泉分離(差し引かれ)され、850万円が手元に残ることになります。
尚、企業型の場合は、その他に別段の規約がある場合もあるので
詳細はご確認ください。
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ライフプランを見直すチャンス
このように受け取り方によって、税金も変わってくるので
ご自身のライフプランの見直しのきっかけにしていただくことで
より有利な適正な受け取りの選択ができるのではと思います。
また、同時にお子様の教育資金や、生命保険、住宅ローンの
見直しを必要な場合には、同時に行うことでよりこれからの
“人生のリスクマネジメント”の強化につながるかと思います。
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