【FP対談企画第3弾】インデックス型・アクティブ型の定義とは?手数料とは?
今回は、投資信託ならインデックス派?それともアクティブ派?ということでざっくばらんにディスカッションをしました。ちまたでは、手数料の安いインデックスが良い!という話も多く聞かれますが、FPは一体どう考えているの?ぶっちゃけどっちがいいの?忌憚なく話が進みました。
普段はなかなか聞けない本音の話、運用商品選びの参考にしてください。
※当コンテンツは各FPの個人的な感想です。あくまで参考として楽しんで読んで頂けますと幸いです。
【Youtube】FPが本音で語る!【第3弾】インデックス派vsアクティブ派
参加者
山中 伸枝
(やまなか のぶえ)山中 伸枝のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ
向藤原 寛
(むこうふじわら ひろし)向藤原 寛のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ
青山 創星
(あおやま そうせい)青山 創星のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ
田中 栄二
(たなか えいじ)田中 栄二のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ
インデックス型・アクティブ型の定義とは?手数料とは?
- 今日はですね、インデックスVSアクティブっていう形で、なかなかこういった議論する場ってないと思うんですけども、色々とね皆さんの忌憚のない意見をお話していただこうかなと思っています。
で、まずはですね、定義から入っていこうと思います。まず、インデックス。いわゆる投資信託の中で、インデックスと言われるもの、まあ、パッシブなんかでもね、言われたりしますけども、インデックス型と呼ばれるものと、アクティブ型というものがあるので、まずは定義からおさらいしていこうと思うんですが、青山さんインデックスの定義、お話してもらっていいですか?
- はい。投資信託は大きく分けるとインデックス型とアクティブ型があって、インデックス型というのは、例えば日経平均とかですね。それからTOPIXというのを聞かれたことがあると思うんですが、そういった株の指標のようなものですね。例えば、日経225というものであれば、東京証券取引所に上場されている、主要な225銘柄の平均値のようなものですね。その動きと同じような動きをするように運用していく。価格の動きがそれと同じような動きになるような運用をしている。それがインデックス型の投資信託です。
- そうですね。まあ投資信託って、どこに投資をするかによって、そこのいわゆるベンチマークと呼ばれる指標が違ってくるわけですけど、その指標の動きと同じように動くかどうかっていうのがインデックスってことですよね。では、アクティブの定義をお願いします。
- アクティブはインデックスが縛られている、インデックスに組み入れられている銘柄比率を忠実に守ったりして、とにかく連動するようにだけ、それと同じように値動きする、というものに対して、それを上回るっていうことを目的にするということになります。だから、ベンチマークは同じ日経平均の225であっても、それに対して上回ろうとするので、ファンドマネージャーの裁量で、先ほど言った、その銘柄比率が固定とかっていうものではなくて、マーケットの先行きとか、個別銘柄の状況を考えて、銘柄の選択から比率から、裁量で変えていくことが出来るファンドだと、いう風に考えたらいいと思います。
- そうですね。あの、なかなか普通、一般の方ってね、投資信託自身が難しかったりすると思うんですけれども、例えば日本の株式会社に投資をする投資信託っていうと、さっき青山さんが仰った指標は、TOPIXであったり、日経225であったり、で、そのTOPIXと同じような動きをするのがインデックス。上回っていくのがアクティブ。こんな風に理解したらいいですかね、とりあえず。
- あの、上回っていくばっかりじゃないところが難しいところなんですよね。
- ごめん、上回っていくぞという所信表明というよりは、上回りたいよという感じですかね。
- そうですね、はい。
- そうですね、田中さん何か補足ありますか。
- 手数料が、インデックスは安いですね。連動するタイプなので、(インデックスが)安いのに比べて、アクティブはファンドマネージャーとか、調査の費用とか、やっぱりいい人材を入れたりってところがあるんで、ちょっと高めに設定されてることが多い、基本そうだと思います。
- うん、うん。今言った手数料っていうのは、信託報酬ってことで仰ってますよね。まあ投資信託いくつか手数料があって、買うときかかる、販売手数料と、持っている間ずっとかかる信託報酬と、売る時にかかる、信託財産留保額っていう手数料三つありますけれども、今田中さん仰った、とりあえずはその持っている間かかってくる信託報酬が、インデックスに比べるとアクティブの方が高いよって感じですよね。まああの、よくインデックス型のことをね、例えば、高校の成績で言うと、偏差値50を狙ってるのがインデックスですよと。でも、アクティブ型っていうのは、いや偏差値50じゃなくって、60、70を狙っていきますよ。あくまでもね、狙っていきますよ、結果はどうあれ。狙っていきますよっていうのがアクティブです、なんて私はよくお話をしていて、言ってみたら、偏差値50だったら、塾に行かなくてもいいじゃないのと。でも、偏差値60、70を狙うんだったら、色々予備校行ったりとか塾行ったりしなきゃいけないので、費用がかかるから、手数料その分かかるよ、なんて話をするんですね。やっぱりインデックスって、具体的にはどうなんですか?例えばTOPIXに連動するっていったら、TOPIXまるごと買っちゃえばいいって形なんですかね。インデックスって。
- そうですね。簡単にやろうとすればそういうことですけれども、それは大変ですよね。やろうとしたときにそれだけのものがちゃんと買えるかというのもありますし、その比率に従って常にそれに合わせていかないといけないので、同じ銘柄を同じ量の配分だけ買っていくっていうのはなかなかその通りには出来ないですね。
- あー、なるほどね。
- そういうところが先物を少し使って調節したりとかですね。色んな手段を講じているようですけれども。
- なるほど。インデックスっていっても、日経平均に連動するインデックスは、225社、ただ単にまるごと買っているわけじゃないよって話ですね。
- そうですね。ええ。
- でもまあ一方で、アクティブの方が、まあさっき仰った、手数料って仰ったけれども、いわゆるファンドマネージャーさんが会社訪問とか結構してるんですよね。ああいうのってね。
- そうですね。地道に歩いている方が結構いらっしゃいますよね。
- なのでそこで、値段がかかってくるよって話ですかね。そもそもアクティブは何であんなに高いんですか?信託報酬が。
- うーん、まあ日本独特の部分もあるとは思うんですけどもね。皆、業者がそういうところに売りやすい、目立った商品にお客様を引っ張ってくることが出来るので、そういう背景もあって高い手数料のまま来てしまっている部分も、多少はあるのかなと、そういう風に思うんですけどね。
インデックス派・アクティブ派 それぞれのメリット・デメリットは?
- うんうん、ああなるほどね。まあ今回は、何がインデックスですか、何がアクティブですか、というよりも、どっちが好きかみたいな話をね、今日はしてみようかなと思うんですよね。インデックスとは何ですかっていうよりも、そういった情報っていっぱいあると思うので、じゃあFPの皆さんって、どっち好きなのってみたいに話をね、今日はしていけばいいかなと思っていて。じゃあずばり、青山さんはどっち派ですか。
- はい。二つに分けるとインデックス派という風になると思います。
- インデックス派。なるほど。なるほど。田中さんは?
- 基本的にはアクティブです。
- アクティブが好き。向さんは?
- 断然アクティブですね。
- 断然アクティブが好き。そうですか。じゃあ私ここで、どちらかでいったらもう、数合わせに私インデックス派にいきましょうか。加勢しましょうか。ね、三対一じゃね、負けちゃいますからね。じゃあ今日は私はインデックスって形で。あの、お話を進めていきたいと思っていますけど。日本って断然アクティブ派の、アクティブファンドが多いんですよね。
- 多いですね。
- うん、うん。でもどちらかと言うと、この間ね、NISA、つみたてNISAでどんな商品を入れていきましょうか、みたいな話になったときに、あのー、金融庁さんの評判はあまり良くなかったですね、アクティブ。
- そうですね。まず手数料が高い商品を除外したっていうのが一つあったと思うんですよね。で、アクティブの商品って信託報酬が基本的に高いですし、金融機関でも厚めの手数料を取るので、そこの基準が本当にそれでいいのかとか、多分かなり運用のいい商品が、手数料の関係で除外されてしまってるんじゃないかなと思います。
- なるほどね。まあこの間のセレクトが、いいものを選んでいるわけではないんじゃないかっていう話。
- 100%ではないと思うんですよね。
- うん、なるほどね。あのやっぱり言葉を聞くとね、平均を上回るって言われる、上回る運用を目指すって言われた方が、なんかかっこよくは聞こえますよね。普通でいいって言われるのとね。やっぱりお金払って、運用してもらうんだったらやっぱりアクティブがいいんじゃないかなって、思ってしまう人はどうしてもいると思うんですけど、その手数料批判に関しては、田中さんどうですか。
- 手数…?
- 手数料に関して批判されること多いじゃないですか。アクティブって。
- 基本的にパフォーマンスで、公にされてる数値っていうのは、そういう信託報酬とか差し引いて、出ているものが多いと思うんで、その中を比べていくんで、基本的には高くても、パフォーマンスを出してくれれば。その比較を基準とすればいいんじゃないかなと思います。。
- なるほどね。仕入れがいくらだったとしても、旨い寿司が食わせてもらえばいいんじゃないかって話ですね。高くっても、それが良かったらいいじゃないかっていうのが田中さん派っていう感じですかね。さあ、インデックスはいかがでしょうか。負けていられませんね。はい。
- インデックスとそれから、アクティブ。この比率って今大体6千本くらいある公募投信の中で、2:8くらいなんですね。
- 2なのよね。インデックスはね。
- そういう意味では劣勢に立っているように見えるんだけれども、今金融庁がしきりにアクティブはこんなに手数料高くていいの、とか言っているもんだから、突然インデックスが脚光を浴びてきているんですけども、私はそれよりももっと前からインデックス派という感じでいて。
- 金融庁より早く。
- そうですね。なぜかって言うと、やっぱり手数料の安さって本当に凄く大きいことなんですね。投資をする中で一番重要なのは、コストですね。コストで一番大きいのは税金それと手数料なんですよね。特にiDeCoの中でやる場合は税金が殆どかからないので、そういう並びの中で何をやるかってことになってくる。そういうときに、今度脚光を浴びているのは手数料ですよね。手数料が、アクティブで平均的なものが1.5%くらいなんですね。インデックスの方は0.7%くらいの平均と言われてます。これ、凄く大きい違いですね。半分ぐらいですよね。しかもiDeCoの中だと、それが更にその半分とか。
- 0.2%とかですからね。
- それぐらいになっちゃうわけですよね。これ凄く大きいんですよ。ちょっと試算したんですけども。
- リサーチしてきたんですね。
- 例えば2万円の積立をしたとしますね。5%でまわせたとします。そして、信託報酬が0.2%の場合と、1%の場合、30年間でいくら違うかって言うと200万円の違いになっちゃうんです。大体700万円くらい貯まって利益が上乗せされていくんだけども、0.2%の信託報酬の場合と1%の信託報酬の場合で、200万円くらいの差がついちゃうんですね。それが30年でそれくらいですよね。40年だとそれが500万くらい。これぐらい大きいんですよね。だからやっぱり、馬鹿にならないですよね。
- まあ、財産にかかってきますからね。持ってる財産の金額にね。なるほどね。ま、同じパフォーマンスであれば、当然手数料の少ないインデックスの方が、入ってくるお金は増えますよね。じゃあやっぱりパフォーマンスが良ければ、それこそさっきの田中さんじゃないけど、ね、ネタが良かったらいくらでも出せるよって話ですよね。腕が物を言うって形ですよね。じゃあ、そのいいファンドを、アクティブファンド選ぶのがやっぱり難しいんですよね、結果。
- そういうことですね。
- やっぱりさっき、向さんも仰ったけど、上回る運用を目指してるけど、いつもいつも上回ってはいないよっていうところが、アクティブの永遠の悩みですよね。上手くいいファンドを選ぶコツってあるんですか?
- 実績をまず確認していけるかどうかっていうのが非常に大きくて、リスクリターンを検証して、シャープレシオなんかを参考にしてから、ファンドをきちっと見ていくと、ある程度の傾向が分かってくるんですね。その状況がどれだけ続くかってこれ誰も分からなくて。それは運用会社の体制であったりとか、ファンドマネージャーの人的なですね、人が変わるとか。人には寿命がありますので。そういった問題だとか、色々なことが絡んでくると思うんです。ただ、その辺のところをウォッチしながら、変調に気づけるかどうか、っていうのが、アクティブと付き合っていく上では大きなポイントになるのかなと思いますね。
- なるほどね。田中さんどうですか。いいファンドを見極めるコツみたいな。
- そうですね、各商品で月間レポートとか出ますし、あと目論見書ですね。その辺は必ずチェックをして、今比較サイトとかもあるんで、そういうのを使って、同じ種類のファンドの中でどの位置にいるかっていうのは、自分で調べた方がいいんじゃないかなと思いますね。
- まあそうなってくると、一般の人にとって、どっちが使いやすいかなとなると、圧倒的に、インデックスかなって感じになっちゃうと思うんですけどね。どうですかね、普通の方でも選べるもんですか?いいファンド。今の、分析をして、みたいな。
- ある程度のサポートは必要かもしれないですけども、その、見方が分かればですね。今、情報を発信しているサイトもいくつか出てきてはいますので。そういうデータを使って検証していくっていうことは可能じゃないかなって思うんですよね。私が作ってるデータを。
- 出ましたね。
- こういうデータを作ってですね、これは国内株のファンドの、リスクリターンの数値を用意してるんですけど。こっちの方が見やすいですかね。国内株式。
- ああ今のはなんか、パフォーマンスをデータに落として、Excelにしてるんですね。ああ、あのSBIのiDeCoでもこういったことは出来ますよね。もうCSVのデータがすぐ落とせるから、自分でも、普通の人でもこれは出来ます。ここぐらいまではできますよね。
- そうですね。
- 画像を出して。
- こういうデータを使って、確認していくことが出来るので、これ、リートの例になっちゃいますけども、右側がシャープレシオがあるんですね。
- 投資の効率性ですよね。
- 効率性ですね。
- 数字の大きい方がいいってやつですよね。シャープレシオは。
- そうですね。リスクに対しての、リターンの割合を数値化してて。まあ、1を超えてくると少しずつこう、いいなっていう雰囲気出てくるんですけども。アクティブもリートの方がiDeCoのファンドで見ると、国内リートなんかもパフォーマンスはしっかり出てきてますね。
- うーん。まあアクティブが、出やすい投資先と、出にくい投資先ってやっぱりあるんじゃないかと思いますけどね。なるほどね、ただアクティブのね、先程向さん仰った、ファンドマネージャーの人的なリスクってありますでしょ。そのファンドマネージャーがやってるのか、チームなのか、まあその体制にもよるじゃないですか。でも一般の方って、どんな人が運用してるかって見ること出来ないでしょ。顔が見れないことを考えると、この数字だけで将来を占うのはなかなか厳しいんじゃないかな、と思ってはいるんですけど。どうですか?
- 一つあるのが、賞を、優秀賞とか最優秀賞とかいう賞が何社かあるあるんですけども。
- ありますよね。うん。
- モーニングスターとかですね。そういう分野ごとに分かれてるので、そういうのを参考にするのもいいんじゃないかな、と思いますけども。
- なるほどね。星がいくつついてるとかですね。
- そうですね。10年間で大賞とってるものとかあるんで、そういうのは分からない人にとっては非常に参考になるんじゃないかな、と思いますね。
- なるほどね、なるほどね。まあそう思うと、とりあえずなんとなくリッパーとかでいいんじゃないかって?そういう簡単なものではない?
- そういう簡単なものではないですね。私の考えるにはですね、確かに退屈な投資の手法ではあるんですよ。しかし、中が全て分かる。自分で全て理解出来るっていうのはこれ大きいんですよ。ブラックボックスに投資するのがアクティブなんですよ。要するにブラックボックスってね、つまりファンドマネージャーらしき人に任せるんだけども、目論見書を見ても、2、3行で方針は書いてあるんだけども、その方針って何?実際それでどうするのって、普通に読んでも全然分からないんですよね。
- なるほどね。
- ですからそれにお任せしてしまう、そういう話になる。過去のリターンがどうだったかしか分からないわけですよね。ですから将来を自分で予測したりすることは出来ない。だけども、インデックスのものを使って自分なりのポートフォリオを組めば、将来をある程度見通すことが出来るんですよね。
- なるほどね。
- これ大きな違いだと思います。
- まあ私今日、今回はね、インデックス派でいかなきゃいけないんですけども、あの、例えば日本株で考えると、私どうもインデックスは心許ないなと思うんですよ。
- ああ、なるほど。
日本株・先進国株・新興国 そのリスクとリターン
- 日本株が。例えば、ねえ一部上場の会社で言えば、1千500社以上あるんですかね。全ての、まあ会社が上がっていかないことには、TOPIXが上がらないじゃないですか。平均株価だから。ていうことは、全てが上がる、これからどんどん上がるっていうのは、どうなのかなと思うと、日本株については、インデックスどうなのって思ったりもするんですよね。
- そうですね。その点については、やはり経済が、どこがこれからどんどん伸びていくかっていうことを見ていかなきゃいけないですね。
- うん。
- 世界の経済自体は、伸びていくだろう。例えば、今色んな数字出てますけども、OECDとかが出してる数字を見ると、世界経済、2018年で3.6%くらいの経済成長が見込まれる。それに対して日本は1%の見込みなんですね。例えばインドであったら7.7%。そういう経済成長。それから人口の増加率も大きい指標になると思うんですけども、例えば世界の人口は今76億人。2100年には112億人になりそうだと。日本は1億3千万が8千500万になってしまいます。インドは13億が15億になります。やっぱり人口が増えていくとそれなりの経済成長が見込まれるわけですよね。そういったところにある程度重点的に投資をしていくっていうのが必要だと思うんですね。
- 要はシナリオがある程度考えられるところだったら、インデックスも十分だろうっていう話ですね。
- そうですね。ただ、インデックスでやる場合も、ポートフォリオを組むわけです。ですから日本株に何%、先進国の株に何%、新興国の株に何%。それぞれの経済成長などに見合った期待リターンっていうものが示されている数字がありますので、それとリスクの指標を組み合わせて、このポートフォリオにしたら何%の期待リターンで何%のリスクだよ。それで計算すると、例えばトータルの積立金額が500万円になった場合に、10年後20年後どれくらいの幅の中にどれくらいの確率で収まっているかっていうのは計算出来るわけですよね。見通しが出来るわけですよ。アクティブの場合はお任せしてしまうことになり、そういったことも出来ないわけですよ。
- なるほど。
- どれくらいのリスクをはらんでいるか分かんないわけですよ。そこが大きな違いなんです。安心できるじゃないですか。
- がぜん青山さんが元気になってきましたけれども。いかがでしょうか。田中さん、負けていられない僕のお勧めのアクティブとかありますか。何か。
- お勧めのアクティブ。
- 今これが好きですみたいな。
- まあ今だったら、よく注文されてるのは、セゾンさんのアクティブ、あれだと、今青山さん仰ったように基本的に世界分散が、あの1本で出来るっていうファンドもありますよね。新興国も。
- ありますね。達人の方ですね。
- 達人の方ですね。ああいうのとか非常に、アクティブですけれども、経済の成長に乗っかれるという意味では、いいのかなと思います。
- まあ、セゾンさん、投資の達人はもうファンドをこう組み合わせてるから、いわゆるファンドマネージャーがどうこうってのとは、イメージが違ってるかなとは思いますけどね。まあでもあのファンドはいいファンドですよね。それに対してバンガードの法はいわゆるインデックスですけどね。うん。どうされますか。
- そうですね、インデックスで国際分散投資の悩ましいところは、時価総額ベースで分散の割合を持っていくのか、それともその伸び率にかけて、GDPベースにするかとかですね、そういう部分でけっこう数字変わってくると思うんですよね。
- まあ時価総額いくらとか
- 色んな問題点があって、インデックスとして、本当に成長を取っていけるインデックスなのかどうかとかですね、先程のTOPIXじゃないですけども。
- ああ、確かにちょっとね、古い目の大きい会社がどうしても時価総額が大きくなっちゃうから。
- そうですね。そういうところを考えると、まあやっぱりファンドマネージャーの考え方、バリューっていう割安株に投資をするのか、成長株に投資するのか、アクティブにも色んな投資手法がありますので、そこの見極めは難しいと思うんですけども、やっぱりファンドごとのレポートなり、見ながらどういう考え方でやって、どういう成果になっていくのかっていうのをチェックしながら、ファンドと付き合うことが出来るとかなり大きな違いが出るます。この5年間で言えば、日経平均かなり上がりましたけれども、日経平均だと100のものが200、300くらいしかなってないものが、アクティブ投信だと500くらいになったりとかですね。700になったり。100万が500万になったりとか。そういうファンドが実際に出てきてるわけですよね。そういうファンドでも、今回のつみたてNISAの基準には達しないそうなんですが、ファンドをきちっと見てですね、それをまともな形でお客様が買っていただけるんであれば、金融庁としても逆にお勧めしないといけないんじゃないかと。
- まあ、まともなアクティブがね。数が多いから、ボロボロなアクティブもいっぱいあるんですよね。結局ね。
- だから本当に、そこはもう運用会社の体制なり、そこで商品の運用に取り組む姿勢でね、実際に成果が随分変わってるので、そこのところを評価出来るような状況にどんどんなっていきたいな、したいなと思いますね。
- なるほどね、なるほどね。まあ、どっちを選ぶかはね、最終的にその方の判断なんですけれども、私、この間ある企業さんのね、DCの継続教育にお邪魔して、過去一年間こうやってファンドの一覧をずらーっと出したんですよ。そしたら日本株、で世界株、インデックス大体30%くらい出たんですね。それに対して、それぞれのアクティブで、40%超えのファンドが、1、2本あって、それを見ると、例えば日本株のインデックスだったら1600社に投資をしています。でもまあアクティブだったら40銘柄しか投資してません。でも、更に10%くらい上乗せで、パフォーマンス上げてるとか、世界株でも、投資先の数の多いインデックスよりも、少数精鋭で、運用成果を出しているアクティブって言ったら、なんかかっこよく見えちゃうんですよね。なんかねそういった意味ではね。なのでこういったこう、それぞれがどっちを選ぶにしても、もうちょっと中身を知ってもらうのがいいかなとは思いますね。
どうしても今は、普段の情報の発信の中だと、とりあえずインデックス、コスト安いからではなくって、もうちょっと中身を見た上での、アクティブなのかインデックスなのかっていうのは、見たほうがいいかなと思いますね。でも先程ね、またちょっと見ていただきたかったって、iFreeのNYダウとかね、こう、銘柄入れ替えもあって活性化している。例えば日経とか、TOPIXってそんなに銘柄変わらないじゃないですか。基準が、だからさっき向さんが仰った、あの、まあ総資産総額、資産総額の大きいものっていったら昔っからの会社、残ってるけど、NYダウって、それぞれがもうどんどんどんどん新しい会社が出てきて、新陳代謝もいいマーケットと、そうじゃないマーケットのインデックスってやっぱり違いますよね。
- ですね。
- だからNYダウのインデックスは面白いかなって思うんですけどね。なんか注目してるマーケットとかってあるんですか?
- そうですね、私は簡単にやる分には新興国の株のインデックスですね。これが面白いかなと思って。私も、iDeCoの中では半分くらいそれを入れたりしてるんですね。
- 新興国ね。
- そうですね。それとあとはですね、あの、EXE‐iのファンドの中でグローバル中小型株式っていうのがあって、これはアクティブに分類されたりもするんだけども、FTSEかな、インデックスに大体並んでいくようなような形のものなんで、それが非常に面白いかなって思ったりしてますね。実はですね、私インデックス派って言ってるんだけども。
- カミングアウトですか?
- iDeCoの中では、インデックスでポートフォリオ組んで色々実験してるんですね。
- なるほどね。
- 組み換えながら。でも、iDeCoの外では実はインデックスじゃないんですね。
- そうなんですか。使い分けをしてるってことですよね。うん、簡単に新興国って、インデックスしかないでしょ。
- そうですね。
- アクティブにならないもんね。だって市場がそれほど、成熟してないから、市場に上場している会社もそれほどないですもんね、新興国は。でもやっぱりアメリカとか、日本とかマーケットが成熟してるところ、特に日本だとアクティブの面白さはもう少しあってもいいんじゃないかなと思いますけどね。皆さんは?
- 日本はやっぱり、中小型株とかは、アクティブがいいんじゃないかと思いますね。
- ああ、中小型株でいくんだったらね。日本のTOPIXっていったら、まあ古い会社が多いから、ワクワク感がないところはあるかもしれませんね。そう言う意味で言ったらねえ、日本で、それこそ今あの草食系で、あの、この間の金融庁でも、ピックアップされてるのって直販じゃないですか。直販のなんか今日はデータ持ってます?なんかさっき持ってたの。
- 持ってます。でもねちょっとパソコンの調子が。
- あら。残念。残念ですね。
- 一回画面落としていいですか。
ファンド毎の戦略と、選び方・見方
- あ、もちろんいいですよ。まあ日本のね、直販投信さんとかって、日本株中心でしょ。あの辺りは凄く注目されてるので、田中さんはさっきセゾンの話やってたけど、他に注目しているところとかあります?
- 直販は、ひふみさん直販ですよね?
- うん、ひふみさん直販ですね。
- それは自分のiDeCoでそれは入れてます。
- ひふみさん最近直販っていう感じはなくなってきて、あっちもこっちもっていう感じになってきてますけどね。そうですね。
- 結構、すごいパフォーマンスがいいですよね。
- そうですよね。
- 普通インデックスで30くらいのところが、50くらいいってるって感じですよね。ああいうのは、使った方がいいんじゃないかなと。
- 私あの、ひふみさんとか、直販の人たちのグループが面白いのは、あの、凄く情報開示をしてるじゃないですか。先程、冒頭向さんにお話したけど、アクティブファンド、ファンド一般にね、ファンドマネージャーどんな人かって、普通の人は知る由もないけれども、直販だと、顔が見えるってところは、面白いなあと思うんですよね。
- そうですね、顔写真もありますもんね。
- そうですそうです。うん。コモンズさんなんかもね、投資銘柄30でしょ?30銘柄全て公開してるし、なのでほら身近に感じる。あのさわかみさんなんかでは社会科見学みたいな感じで、投資先を公開したりするので、その意味では、まだまだ日本頑張ってるなっていう、ワクワク感はありますよね。出ました?
- じゃ、今出てるのがNYダウの。
- iFreeのやつ。うん。NYダウ。NYダウのこれは、私ここ気に入ってるのは、アメリカの北米マーケットに直接投資が出来る投資信託なので、割と好きですけどね。世界株に対してアメリカ50だからね。
- そうですね。ちょっと今パソコンの画面がですね、見えない状態なんです。こっちは映ってる。
- あらあらどうしちゃったんですかね。
- ちょっと機嫌が悪くてですね。ちょっと草食系のファンドが見てもらえば良かったんですけどね。
- うん、うん。まあ草食系は今回金融庁さんでもだいぶ推されてるってところもあって、面白いとは思いますけどね。まあそろそろ時間なので、まとめていきたいと思ってるんですが、まとまりませんね。インデックスVSアクティブっていうのは。それぞれのマーケットで変えていくとか、やっぱりご本人さんが考えるしかないですかね。ちなみになんでiDeCoがインデックスで、NISAはアクティブなんですか?
- iDeCoの中はですね、非常に自由に売買とか、中味を変えられるじゃないですか。手数料かからないし。税金もかからない。色んな実験が出来るので、今は色々なポートフォリオを組み合わせて作りながら試してるところなんですね。
- なるほどね。確かにアクティブは買うときかかる、売るときかかる、で、入れ替えが手数料かかるので、それは確かにありますね。NISAでやったらね、一回売却したらまた買えないしね。確かに確かに。田中さんは自分のポートフォリオアクティブなんですか?
- 基本的にそうですね。あと新興国の単体の、インドとかそういうところの、アクティブでやったりしてます。
- うんうん。向さんも全部アクティブ?
- そうですね。インドと、日本とアクティブファンドを一本ずつ使って、まあ今は半分キャッシュポジションにしてますけども、iDeCoは本当に今青山さんが仰っていたように、売買しても税金手数料が殆どかからないので、マーケットを見ながら、調整していくには非常に便利ですね。
- うんうんうん。そうですね。ただやっぱりiDeCoって、本当初心者の方が多いから、どうしてもまずはインデックスから始めませんか、みたいな話にはなりますよね。なんかまあ、私個人的には、やっぱりどんどんどんどんiDeCoでね、インデックスから入って勉強してもらって、それこそここだけの話みたいな、いやいや実はね、今日はあんまり話が出来なかったけど、あのアクティブ凄いんだよとか。あのファンドマネージャー、今凄く注目されてるんだよって話が出来るようになったら、ちょっと大人の会話で、楽しくなるんじゃないかなとは思っています。どうですか?青山さん。
- ええ、そうですね。そういう人たち、そういうファンドがたくさん出てくるといいですよね。
- そうですね。
- 顔の見えないファンドが多すぎますよね。
- そうそうそう。だからまだ、投資家も、どちらかというとよちよち歩きの方が、多いから。もう少し込み入った、成熟した話が出来ない、やっぱりまだ日本の状況ではいると思うので、また定期的にね、ファンドについては色々、あの皆さんと対談していきたいと思いますので、また色々と情報を仕入れていただければ、と思います。最後に一言、ありますか。
- そうですね。本当にデータをしっかり見ていくと、いいファンドは探せるので、人が積立でいいからとか、長期にやってたら増えるよとか、言ってる言葉を信じるんじゃなくて、自分でマーケットがどういう水準かっていうことを考えながら、積立を継続していく、っていう風に是非、投資の部分はしていきたいので、それは商品の選択がアクティブでもインデックスでもいいのかもしれませんけども。そういう目を養う場合特にiDeCoはしていただくといいなと思います。
- そうですね。はい、田中さん最後に一言。
- はい。iDeCoとかに関しては、積立なんで、インデックスよりもアクティブの方が振れ幅が多いので、下がったときには、積立の場合は多く買えるという特性を活かして、私はそういう積立だったらアクティブはありかなあという風に思います。
- なるほどね。はい、青山さん。
- はい。老後資金を積み立てるiDeCoの中では、是非インデックスで、と思います。リスクとリターンを自分でちゃんと把握した上で、長い先を見通して資産形成をしてもらいたいなと。ただし、インデックス投信は全然退屈です。絶対面白くないです。だからiDeCoの外ではNISAとか一般口座を使って、思う存分自分の夢をかけてアクティブでいってもいいと思います。でも、本当はアクティブ投信やるんだったら、それよりもむしろ生株とか、ETFとかやってもらいたいなと思ってます。それで、たくさん稼いでもらうっていうことをお勧めします。
- そうですね。まずはiDeCo加入者から、iDeCo投資家にまで、皆さんなっていただいて、色々と面白い話を継続的にやっていきたいなと、思います。では、以上で終わらせたいと思います。どうもありがとうございました。
対談動画
今回の対談に参加された皆さん
山中 伸枝
(やまなか のぶえ)山中 伸枝のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ
向藤原 寛
(むこうふじわら ひろし)向藤原 寛のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ
青山 創星
(あおやま そうせい)青山 創星のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ
田中 栄二
(たなか えいじ)田中 栄二のiDeCo(イデコ)ポートフォリオ