こんにちは。
FP相談ねっと認定FP 寺田紀代子です。
青森県弘前市で保険にまつわるお悩みを中心に相談承ってます。
3月何かと移動の多い季節です。
お子様の進学・就職、お仕事の転勤・転職、退職して第2の人生が始まる方もいます。
ライフステージの変化に伴い、保険の変更手続きも必要ですね。
特に自動車保険は、お車の購入、お車を手放す、お車の入替など変化の激しい季節。
保険料の変化も大きくなる保険の一つです。
お引越しなどの間際に慌てて手続きを行うと保険料を抑えることができなかったり、特約の変更漏れがあったりと、残念な結果になることもあります。
購入や廃車など予定が決まっていたら、早目に保険担当者に相談しましょう。
車を購入する
交通網が整っている都心では大学や専門学校への進学にお車は不要ですが、郊外にキャンパスがある場合や、地方で自宅から通学する場合、車が必要になることがあります。
高校卒業と同時に免許取得、自動車保険に加入するとなると、驚くほど高い保険料になります。大学卒業の頃でもまだまだ保険料は高いです。購入の予定が決まったら、保険の入り方を一工夫しましょう。
セカンドカー割引を使う
同居のご家族が入っている自動車保険の等級が11等級以上の方がいれば、セカンドカー割引を使うことができます。
通常、新規で自動車保険に入るときは6等級4%割増から始まりますが、セカンドカー割引が使えれば7等級34%割引から始めることができます。大きな割引ですね。
セカンドカー割引は保険会社が違っても使えます。大きなポイントは同居の親族の等級が11等級以上ということです。別居されてからでは使えませんのでご注意ください。
等級を譲る
セカンドカー割引も大きな割引ですが、更に保険料を安く抑えるには、同居のご両親や祖父母の方の等級を譲ってあげることです。
高校卒業を迎えられるお子様がいるご両親の等級は、順調に進んでいればかなり高い等級の場合が多いですね。14等級で50%、最高の20等級では63%割引です。セカンドカー割引より割引率は高くなります。
同居のご家族であれば、等級の引継ぎはできます。その代わり譲ってしまった方の保険は、セカンドカー割引の34%に戻ってしまいますので、保険料は高くなりますが、お子さんの基本の保険料がかなり高いので、世帯として考えれば、譲った方が安くなります。
学生のうちは、親御さんが保険料を支払うことになりますから、全体の保険料が安い方がいいですよね。
18歳~20歳までの全年齢補償は損害率が高いため、格段に保険料が高いです。現在加入されている保険の担当者に相談してください。
相談事例集に具体的なご相談を載せています。
参考にご覧ください。
息子が車を買いました。自動車保険料を安くする方法はありますか? 家族まとめて年間133,200円安くするプロの技をお伝えします!
車を手放す
地方にいると大学や専門学校でも、お車が必要なことはよくあります。
卒業後、晴れて県外へ就職が決まると、お車が不要になるケースも。
車を譲渡し中断
就職先ではお車が不要。車を譲渡し手放すときは、保険の等級を中断しましょう。
加入中の自動車保険の等級が7等級以上の場合、10年間等級を保存しておくことができます。
ご自身だけではなく、同居のご家族が新たな保険をつける時、中断していた等級を復活させることができます。
転職でまたお車が必要になった時、同居のご家族がお車を購入された時など割引が使えたら助かりますね。費用はかかりませんので忘れずに中断手続きをしましょう。
ご家族の車に入替、等級を譲る
ご家族から高い割引等級を譲ってもらっていた場合、お車を廃車にしたり譲渡したタイミングで、ご家族の保険に等級を引継ぐことができます。お返しする感じですね。
ご家族の車を廃車や譲渡をする保険に入替、入れ替えてしまい空いてしまった保険を解約し中断手続きをする方法です。同居のご家族がいる場合は、高い割引等級を使って保険料をおさえましょう。
等級入替時の注意点
特約の入替に注意
同居のご家族に複数台お車がある場合、一つだけつけておけば、同居のご家族全員に適用になる特約がいくつかあります。
*弁護士費用特約
*日常賠償責任特約
*交通事故特約
などです。
これらの特約は、同居のご家族、そのご家族の別居の未婚のお子様が対象です。
例えばお父さんのお車にこの特約をまとめて付けていて、今回息子さんのお車を購入しお父さんの自動車保険に入替えたとします。その時、息子さんの保険に特約をつけたままにしておくと、お父さんもお子さんも同居されている内は補償が効きますが、息子さんがその保険をもって別居してしまうとお父さんは特約の対象外になってしまいます。なぜなら、息子さんから見て、お父さんは別居の未婚の子ではないからです。
等級の引継ぎの時には、くれぐれも補償内容にご注意ください。
お車購入時の注意点
購入時の保険の勧誘に注意
お車購入時、販売店での保険の勧誘が行われることがよくあります。
購入により、お車が複数台になると、保険を一つにまとめるとお得になる場合があるからです。
おまとめ割引はどの保険会社にもあり、確かにまとめることは割引も効き、特約の重複防止にもつながりますので保険料節約に大いに有効です。
注意点がいくつかあります。
購入時にまとめるということは、他の契約を一旦解約してまとめることになりますが、解約のタイミングが悪いと思わぬ損をしてしまいます。自動車保険の割引等級はご存知の通り事故がなければ1年に1等級づつ上がっていきますが、解約すると進行が一度リセットされるので、等級アップのタイミングがその分後ろにずれてしまいます。
また、同じ保険会社内でまとめる場合は、解約の際の計算の仕方が日割りや月割になりますが、他社での解約となると短期率と言って、月割より分の悪い計算方法となってしまいます。現在の契約がすでに複数台の契約の場合の解約も同様です。
まとめるにしても、どのタイミングでまとめるのが一番お得か、担当者によく相談してみましょう。
時間に余裕を持った相談を!
進学・就職・転勤などは、短い時間でいろいろなことを決め、実行していかなければならず、本当に大変な作業です。前もってプロの手を借り、最善の方法で少しでも節約できるよう、前倒しの相談をおすすめします!