2015年10月に共済年金は厚生年金に一体化になりました
これにより、いわゆる「3階部分」に相当する職域加算がなくなり、公務員の年金も会社員同様「2階建て」になりました
例えば、会社員OBさんがもらっている老齢年金の平均値は、老齢厚生年金が月10万円、老齢基礎年金(国民年金)が月6.5万円、併せて年間約200万円と言われています
計算の背景としては、現役時代の給与が平均月42万円程度です
一方公務員の場合はどうだったのでしょう?
老齢厚生年金と老齢共済年金は、給与の額に受給乗率という係数を掛けて計算します
現在この計算式は、老齢厚生年金は給与x5.481÷1000x厚生年金加入期間で求めます
公務員の職域加算はこの厚生年金額にさらに上乗せの形で支給されるのですが、その計算式は以下です
給与x1.154÷1000x共済年金加入期間
仮に給与42万円で38年間公務員として働いた場合の職域加算は221,014円となります
つまり会社員より年間22万円多く年金がもらえていたということです
月2万円程度の上乗せですね
これが厚生年金との一体化によりなくなったわけです
もちろん既得権はそのままですから、これからの部分です
例えば30歳で今後の平均給与40万円であれば、40万円x1.154÷1000x360か月=166,176円の損失ですね
老齢年金は終身保障ですから65歳から90歳までの25年間受給できた権利と考えると415万円の損失です
これをみなさんはどうお考えですか?
仕方がない
確かに仕方がありませんね
でも、それだけいいですか?
私なら、その分を埋める努力はしますね
例えば2017年1月から始まる確定拠出年金の利用です
残念ながら公務員の場合月の掛金上限は1.2万円とずいぶん低く抑えられています
掛金全額が所得控除になることを考えるともう少しアップしてもらいたいところですが、法律ですからこれは変えられません
いずれにしろ1.2万円を30年3%で運用できれば、643万円を作ることができます
2%でも559万円
1%でも490万円です
5月24日、やっと確定拠出年金法が改正となりました
これで公務員にも加入資格が付与されました
ご自身の未来のために、確定拠出年金をぜひ活用しましょう